日本物理探鑛株式会社


川辺の公園


 かつては東京都内にも、自然とふれあえる清流が多くあった。しかし、水量の減少や生活排水の流入などにより、水質が悪化して魚の住めない川となったり、洪水対策のため護岸をコンクリート張りの護岸にしたため、川で自然とふれあうことができなくなってしまった時期があった。しかし近年、護岸の改修や水質の改善に努めてきた結果、川辺では自然とふれあえる箇所が増え、魚も住めるようになっている。このような川には自然と親しめるよう川辺の公園が数多く作られている。
 都内の川辺の公園としては「日本の都市公園100選」に選ばれた都立水元公園(みずもとこうえん)や北区立音無親水公園(おとなししんすいこうえん)などが有名である。
 水元公園は東京都の北東端の埼玉県との県境に位置し、都内でただ一つ水郷の景観を持つ公園である。公園は中川と江戸川の間にあり、東方の下総台地と西方の大宮台地の間に広がる中川低地と呼ばれる沖積低地に位置する。この中川と江戸川は江戸初期頃の利根川や渡良瀬川および荒川の主な流路に位置し、中川低地はこれら河川の氾濫原に相当する。
 水元公園は小合溜(こあいだめ)沿い造られ、その広さは725,095m2で東京ドーム約16個分もの広さがあり、都内で3番目に広い都市公園である。 公園内には、小合溜から引いた大小の水路が走り、水郷景観を作り出している。また、古くから「釣仙郷(つりせんきょう)」の名で知られ、釣り場としても有名である(写真1)。 


写真1 公園内を走る水路でつりを楽しむ人(水元公園)

写真2 花菖蒲

 中川と大場水門で繋がる小合溜は、今から 270年前に掘られた遊水池で、古利根川が増水 した際にここに水を導いて江戸の町を洪水か ら守るとともに、水田を潤す水源(「水元」の地名はこれに由来する)として使用されていた。現在は水の浄化のために水中にレイクリフター(間欠式空気揚水筒)が設置されている。レイクリフターとは、陸上からホースで空気を圧送し、水底に沈められた筒から約5秒間隔で空気を放出し、泡の浮き上がる勢いで水に流れを作り、水をきれいにし悪臭の発生を防ぐ装置である。
 公園内にはポプラやメタセコイアなどの水辺に強い樹木が77品種、約2万本生育している。メタセコイアは最初、白亜紀から ジュラ紀の地層で化石として発見されたが、その後中国で自生しているのが発見され「生きている化石」と騒がれた木である。また、園内の花菖蒲園は広さが約9,200m2あり、80品種、約20万本の花菖蒲が6月上旬から下旬にかけて咲き、都内最大級の規模を誇っている。


写真3 花菖蒲園(水元公園)


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