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樋門・樋管の調査 - 外観目視試験(概査)および変状

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外観目視試験(概査)および変状

外観目視点検では、『樋管周辺に見られる変状の例』に示したような変状に注目します。これらの観察記録をスケッチや写真とともに残します。また、堤防に平行な複数の測線を設けてレベル測量を行い、抜け上がり量や不等沈下量も計測します。

樋管の変状度評価を客観的に行うために、点検によって見出された変状に応じて点数をつけ、その得点により樋管の危険度を数値化します。以下はその例です。

■ 樋管変状度評価基準例

重大な変状である『堤体抜け上がり』『護岸不等沈下』『胸翼壁接合部開き』『護岸クラック・目地開き』『護岸段差』の5項目と、これ以外でも無視できない変状(『特記事項』)を指標として選定。次に、これらに変状度に応じた配点を与えた評価基準を作成し、基準に従って危険度を判定。この結果をもとに危険度の高い樋管を選び出して精査を実施しました。

配点 項目 評価値 質値 点数
50 提体抜け上がりまたは護岸不等沈下 5cm未満 0.2 10
5cm以上15cm未満 0.5 25
15cm以上30cm未満 0.8 40
30cm以上 1.0 50
20 護岸目地開き なし 0 0
1cm未満 0.3 6
1cm以上2cm未満 0.6 12
2cm以上 1.0 20
10 胸翼壁接合部開き なし 0 0
0.5cm未満 0.3 6
0.5cm以上1.0cm未満 0.6 6
1.0cm以上 1.0 10
10 護岸段差 なし 0 0
5cm未満 0.5 5
5cm以上 1.0 10
10 特記事項 あり 1.0 10
なし 0 0

■ 変状度算出の例

変状項目ごとの配点に質値を乗じるそれぞれの項目に対する計算値を加算し変状度を評価する。すべての項目において、大きな変状が観測された場合、値は100になる。

※『抜け上がり』と『不等沈下』樋管を中心に沈下量が対称であれば『抜け上がり』、非対称であれば『不等沈下』とし、両者を同時に計上しない。『抜け上がり』『不等沈下』の数値は現地で計測された最大高低差を採用する。

※『護岸段差』と『抜け上がり』『護岸段差』の数値が『抜け上がり』の最大高低差より大きい場合は、護岸段差量のみを計上し、堤体抜け上がり量は計上しない。

■ 樋門・樋管の調査

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